M&Aクロージングを実現した2案件のご紹介

こんにちは、M&A仲介・アドバイザリー会社のクラリスキャピタルです。

本日、クラリスキャピタルが専任でお預かりしておりました2案件がクロージングを迎え、無事終了いたしました。

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CM1108(IT企業)
ご相談が10月上旬でございましたので、クロージングまでの期間は約6か月。
株式交換でした。
クラリスキャピタルは仲介でファイナンシャルアドバイザーを務めさせていただきました。

CM1112(システム販売代理店)
ご相談を12月上旬にいただきましたので、クロージングまでの期間は約4か月。
株式譲渡でございました。
こちらも仲介でクラリスキャピタルがファイナンシャルアドバイザーを務めさせていただきました。

弊社のファイナンシャルアドバイザリーサービスはこちらで終了となりますが、買主の企業様にとってはこれからが本番でございますので、いずれの会社様もより成長をされることをお祈りしております。

当事者の関係者の皆様、周囲の専門家の皆様、本件をご検討いただいた企業様、その他、関係の皆様に深く感謝申し上げます。

クラリスキャピタルは今後も誠実で高度な専門サービスを提供し、ハッピーな出会いとご縁を紡いで参ります。

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M&A仲介会社との契約書、M&Aアドバイザリー契約書における、専任と一般の差異

こんにちは、M&A仲介・アドバイザリー会社のクラリスキャピタルです。

会社・事業売却のファイナンシャルアドバイザリーを弊社にご依頼いただくことになった場合、お客様と弊社の間でファイナンシャルアドバイザリー契約書(以下、「FA契約書」)を締結いたします。
FA契約書には弊社の提供サービスの内容や料金体系等が規定されています。

049クラリスキャピタルでは基本的に「専任」でファイナンシャルアドバイザリーのご依頼を受けさせていただいております。

※「一般」でのご依頼はお断りさせていただくことがあります。
「一般」の場合には、成功報酬料金が通常より高くなります(詳細は料金体系をご覧くださいませ)。

専任契約」とは弊社のみにファイナンシャルアドバイザリーをご依頼いただく、つまり他のM&A仲介・アドバイザリー会社にご依頼いただけない契約です。
ただし、弊社ではお客様が自ら見つけてこられた買主様については、弊社を介して、M&Aを進めないといけないことまでは、しばっておりません。
そのため、お客様が自ら見つけられた買主と直接交渉して、契約を締結することも可能です。

これは、不動産の媒介契約では「専属専任媒介契約」ではなく、「専任媒介契約」にあたると言えます(不動産の媒介契約の類型については後述)。

M&Aはクロージングするまで期間がかかるものでございますので(クラリスキャピタルのブログ記事「M&A クロージングまでの期間」をご参照ください、基本的に6か月~1年の契約期間をいただいております。

一般契約」は他のM&A仲介会社にもご依頼いただける契約形態です。「一般契約」には下記のメリットとデメリットがございます。

一般契約のメリット
・お相手探索において幅広い可能性を追求できる


一般契約のデメリット
・それぞれのM&A仲介会社とのやり取りの手間がかかる
・情報の管理が難しい
・秘密情報が流出しやすくなる

【ご参考】不動産の媒介契約の3類型

不動産の媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。専属専任媒介契約は依頼者にとって一番縛りが強い契約になります。

一般媒介契約
依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することができる媒介契約


専任媒介契約
依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することを禁ずる媒介契約(宅建業法34条の2 3項)


専属専任媒介契約
依頼者が当該宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買又は交換の契約を締結することができない旨の特約を含む専任媒介契約(宅建業法34条の2 8項)

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M&A各プロセスにおける注意点まとめ

こんにちは、M&A仲介・アドバイザリー会社のクラリスキャピタルです。

028クラリスキャピタルのブログ記事は今回で89投稿目となりました。
記事の内容はM&Aの実務から最新案件のご案内、M&Aの動向等、様々となっております。

そこで、M&Aのプロセスと各留意点についてお知りになられたい方のために、いままでのブログ記事から、M&Aの各段階の説明・留意点を書いた記事を抜き出しまして、プロセス順に並べました。

【ご相談】
遠方のお客様へ http://clarisc.co.jp/?p=1632
【買収をお考えのお客様】ご相談からの流れ http://clarisc.co.jp/?p=1517


【トップ面談】
トップ面談の留意点 http://clarisc.co.jp/?p=1380


【意向表明書】
意向表明書(LOI)とは http://clarisc.co.jp/?p=1149
意向表明書を提出するにあたっての注意事項 http://clarisc.co.jp/?p=1157


【基本合意書】
基本合意書(MOU)とは http://clarisc.co.jp/?p=1168
基本合意書と適時開示(1) http://clarisc.co.jp/?p=1415
基本合意書と適時開示(2) http://clarisc.co.jp/?p=1424


【買収監査】
買収監査(DD)について http://clarisc.co.jp/?p=1008
買収監査(DD)における留意点(上) http://clarisc.co.jp/?p=1059
買収監査(DD)における留意点(下) http://clarisc.co.jp/?p=1073


【最終契約書】
M&Aの契約書における留意点 http://clarisc.co.jp/?p=1365

これからも、引き続き、クラリスキャピタルはM&Aとその周辺に関するブログ記事を投稿してまいります。

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独立役員の、M&A案件における役割について

こんにちは、M&A仲介・アドバイザリー会社のクラリスキャピタルの牧野です。

前回ブログでは、「第二回 東証 独立役員セミナー 平成25年2月5日(火)」の動画で講演部分について、書きました。

052講演の後は、パネルディスカッションでテーマは「独立役員 こんな時どうする!?」で、「経営の基本方針の策定」、「業務執行の決定」、「業務執行の評価」の三つについて議論されています。

「業務執行の決定」では具体的に投資・M&A案件について、各パネリストの方がそれぞれ下記のように話されています。

橘・フクシマ・咲江 氏
投資案件やM&Aの議案を確認する際には、事務局がベストシナリオを前提とした見通しを立てがちなので、見通しについてはその定性、定量的前提条件を確認することが必要となる。


藤田 純孝 氏

投資案件の議案については、資本コストを超えるリターンが出るのかどうかといった社外役員の視点で気付いたことを指摘しなければならない。また、M&Aの議案については、ポストM&Aの視点で、目的に沿っていて本当に自社の企業価値向上に資するのかどうかといった冷めた視点を常に持つことが大事である。


山口 利昭 氏
投資案件であってもM&A案件であっても、必要な時に社長の決定にブレーキをかけるためには、その逆に、社長の決定に合理性があるときには背中を押しておくことも必要である。そのためには、社長の業務執行が、経営計画に基づいた業務執行であるかどうか時間軸を持って確認していくことが必要である。


スコット キャロン 氏
投資案件にせよ、M&A案件にせよ、会社の資金を使う議案については、取締役会において資本コストの意識を必ず共有するようにしなければならない。

第二回 東証 独立役員セミナー講義録中のエグゼクティブサマリーより抜粋。

投資・M&A案件に対して、独立役員がどのような点に留意して、どのような行動をとることが求められているかを考えるにあたって、よい視点が得られました。

個人的にツボだったのはいちごアセットマネジメント株式会社(投資顧問会社)の代表のスコット キャロン 氏です。
同氏が挨拶のところで「おかげさまで、日本在住24 年になりますが、こんな拙い日本語で大変恐縮です。」と流ちょうな日本語でおっしゃっているのですが、とある株主総会で株主として質問をされていたときにも、同じような前置きをされていたので、とても日本人的な会話の入り方をされるなあと笑ってしまいました。

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M&A仲介会社・M&A仲介業者の選び方についてのご案内(2)

こんにちは、M&A仲介会社のクラリスキャピタルです。

前回のブログ記事ではM&A仲介会社にはどのような種類・特性の会社があるのか、クラリスキャピタルの立ち位置も含めて、説明させていただきました。

今回は、クラリスキャピタルが考える、M&A仲介会社を選ぶ際のポイントについて書きたいと思います。

M&A仲介会社を選ぶ際のポイントは

“ M&A仲介会社・M&Aアドバイザーの実力差はピンキリなので、複数社の担当者と会って、信頼して任せることができる先を選ぶ ”

ことにつきるかと存じます。

以前、「頼れるM&Aアドバイザーとは」という記事で書かせていただいたような社会人としてレベルの低いM&Aアドバイザーであったり、怪しい情報屋、モラルの欠如したM&A仲介会社から、必要な専門知識とM&Aの実務に精通しているM&Aアドバイザー・仲介会社まで実力の開きは大きいというのが、この業界にいるものとしての実感です。
専門知識が豊富でも、M&Aを成功に導く力量・経験も、個々人の能力差が激しいところだと思います。

049M&A仲介会社とアドバイザリー報酬・手数料でトラブルになって、クラリスキャピタルにご相談いただくお客様も多いです(「頼れるM&Aアドバイザーとは」の中の「4.着手金や中間金をとったのに、動いてくれない」をご参照ください)。

債権・債務の関係性の無理解、税務・会計的知識の欠如から、売主様の要望をあわせた形の最適なスキームを組み立てられていない案件概要書を目にすることもあります。

M&A仲介会社による秘密保持・情報管理が徹底されておらず、業界で出回り案件になってしまったことで、「よっぽど、どこも手をださない案件だろう」と思われて、M&A案件としての価値が下がってしまった案件も見たことがあります。

M&Aのパートナー選びにおいて、このような失敗をしないためには、信頼できる会社か、実力のある会社・アドバイザーか、一度会っただけで判断するのは容易な事ではありませんが、売主様にはご自身のビジネスを展開される中で培われた、会社・人を見る目をフル活用いただき、数社の仲介会社の担当者にお会いされ、その担当者を信頼してうまくやっていけるかという人柄の面も含めて、比較検討して選ばれるのがよいかと思います。

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M&A仲介会社・M&A仲介業者の選び方についてのご案内(1)

こんにちは、M&A仲介会社のクラリスキャピタルです。

020M&A仲介会社の選び方について2回にわけて書きたいと思います。

まず、今回はM&A仲介会社にはどのような種類・特性の会社があるのか、クラリスキャピタルの立ち位置も含めて、説明させていただきます。

※買収をお考えのお客様は情報収集のために、特定のM&A仲介・アドバイザリー会社ではなく、幅広く多くのM&A仲介会社とコンタクトを持たれるのがよいかと思います。
そのため、ここでは主に売主様によるM&A仲介会社の選び方の視点で説明させていただきます。

M&A仲介会社の種類・特性

・大手か小規模ファームか
M&A仲介会社の規模による違いです。M&Aアドバイザーが数人のM&A仲介会社から数百人を要するようなM&A仲介会社まで、規模は様々です。
クラリスキャピタルは小規模ファームならではのきめ細やかなサービスを提供しております。

・業界特化型か非特化型か
特定の業界・業種のM&A案件を専門的に扱うM&A仲介会社もあれば、クラリスキャピタルのように業界・業種を特化せず、様々なM&A案件を扱うM&A仲介会社があります。
業界・業種特化型の場合は介護業界、WEBサイト、店舗系ビジネス、クリニック系、調剤薬局等の業界に特化しているようなM&A仲介会社です。
ただし、主要な全業種に対して、それぞれ特化しているM&A仲介会社が存在するわけではなく、M&Aが活発であるような業界等に対応したようなM&A仲介会社が存在するというのが現状です。

業界・業種特化型のM&A仲介会社の場合は、その業界について、深い知識や、業界に関する法改正動向などに詳しかったり、当然、その業界のM&A案件情報を持っています。
特定の業界に特化していないM&A仲介会社は、業界をまたいだマッチングが得意であったり、幅広いネットワークを有しているという特徴があります。

・M&A案件の規模
扱うM&A案件の規模(主には売買金額)を定めているM&A仲介会社もあります。
M&Aで大規模案件といえばディールサイズで数百億円以上、中規模案件は数億円~数十億円、小規模は1億円以下程度でしょうか。
クラリスキャピタルでは小規模から中規模を多く扱っておりますが、クラリスキャピタルのM&Aアドバイザーは大規模案件に携わり、成功に導いた経験もございますので、どのようなサイズの案件でも対応可能でございます。

・系列所属か独立系か
系列所属のM&A仲介会社とは、グループ企業(会計系など)の中のM&A仲介専門会社です。対して、どこかのグループや系列に属さない独立系のM&A仲介会社(ブティック)があります。
クラリスキャピタルは独立系のM&A仲介会社です。
系列に属していることで、グループ特有の情報がはいることがありますし、グループのリソース(ネットワークやインフラ)を活用することができます。
独立系の場合は、系列やグループでの縛りがないため、自由に動くことができます。

・対応エリア
エリア特化型のM&A仲介会社もありますし、全国対応のM&A仲介会社もあります。
クラリスキャピタルは東京を拠点としておりますが、出張で全国対応しております。
地域特化型のM&A仲介会社の場合、マニアックな地域の企業情報を有することを活かしたマッチングができます。
全国対応のM&A仲介会社の場合は、売主様が幅広く全国の買主様を探せるというメリットがあります。

・専業か兼業か
M&A仲介アドバイザリーを専業で行っている会社もあれば、もともとの本業にM&Aについてお客様からご相談いただくことも多いため、兼業で行っているというようなM&A仲介会社もあります。
クラリスキャピタルはM&A仲介業を専業で営んでおります。
兼業でやっているM&A仲介会社の場合、本業のネットワークも活用しての活動が期待できるでしょう。
M&A仲介に専業している会社はM&A仲介・アドバイザリー業だけで食べていけるという、実力のある会社が多いといえるかもしれません。
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このように、各M&A仲介会社はそれぞれの特徴・分類がございますので、売主様はご自身が営まれている事業内容、事業規模、営業エリアなどから、適したM&A仲介・アドバイザリー会社を選ぶのがよいでしょう。

次回は、M&A仲介会社を選ぶ際のポイントについて書きたいと思います。

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【買収をお考えのお客様】M&A買収時の、お相手に与える印象という観点での注意点

こんにちは、クラリスキャピタルです。

買収をお考えのお客様はM&A案件について、情報を精査し、検討し、進めるかどうか判断されるわけですが、売主様も同様に買主様が譲渡するお相手としてふさわしいかをみているということに注意する必要があります。

M&A案件情報の提供段階、トップ面談や、交渉における各段階を通して、売主様はお相手の買主候補様のことを吟味されています。

M&Aの取引条件に双方様の合意が形成されていても、買主様の言動に失礼があったり、資金力に不安があれば、売主様のほうからお断りされることがございます。

タルト前回の【買収をお考えのお客様】ご相談からの流れで書かせていただいたように、M&Aの売り案件については不動産情報のようにすぐ情報を出せません。

これは、まずは案件をご紹介させていただいても大丈夫なお相手先か確認するためのプロセスが弊社、売主様にとって必要だからです。

お客様(買主候補様)がどのような会社様か、どのような意図でM&Aをお考えか、M&Aの資金力等をお持ちの会社様か確かめさせていただいていだき、売主様へお客様への案件ご紹介の承諾を得てからのご紹介になります。

特に、買主様のコーポレートサイトがなく、会社案内もご用意がなく、ネット上にも全く情報がない場合、情報不足によって、売主様は買主様に対する判断が難しくなります。

そのため、このような場合、買主様は売主様へ自己紹介の機会が訪れることに備えて、会社紹介の書面を作成したり(もちろん会社案内を作成されるのがベストですが)、個人で買収をお考えのお客様はご自身のご経歴やプロフィールを作成されるとよいかと思います。

また、M&Aで具体的にお話しが進んだ場合、資金力を確認させていただくために、買主様の決算書等の財務情報をいただくことがございます。

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【買収をお考えのお客様】M&A買収の流れ・プロセス・手順について

こんにちは、クラリスキャピタルです。

Beautiful little girl wearing floral wreath買収をお考えのお客様からお問い合わせいただいて、M&A案件(会社・事業売却案件)をご紹介させていただく流れは下記の通りです。

①お問い合わせ
まずはクラリスキャピタルHPのお問い合わせページからお問い合わせください。

②ご面談
ご面談にて、弊社のご紹介をさせていただき、買主様の会社概要、M&Aをされたい意図・戦略、買収のターゲットとされるご希望内容、M&Aのための資金計画等についてお伺いし、買主様への理解を深めます。
買主様への理解を深めてよりマッチする案件のご紹介ができるように、「会社HPをみてもらえればわかる」ではなく、買主様から事業の概要などをご説明いただいたほうが有難く存じます。

③ノンネームシートによる案件のご紹介
「②ご面談」でいただいたご希望にマッチしそうなM&A案件(売り案件)がございましたら、ご紹介させていただきます。
ただし、売主様に買主様(お客様)へのご紹介の承諾を得られた場合のご紹介となります。
これは、買主様と売主様の間で、事業上の取引関係などがあり、ご紹介した場合、売主様の営業に支障が出ることがあるため、ノンネームシート(対象会社様を明示していない案件概要書)での情報提供の段階でも、弊社では売主様にご紹介する買主候補様についてご紹介の可否をご確認いただいております。
(売主様と関係が深い買主様ですと、ノンネームシートでも対象会社様を特定できることがあるため)

このようなプロセスを経るため、「②ご面談」の段階でマッチしそうなM&A案件(売り案件)がございましても、基本的には「②ご面談」での案件のご紹介はなく、こちらの段階でのご紹介となります。

また、売主様の承諾が必要になるため、ご興味をお持ちいただいた弊社のM&A案件(売り案件)がございましても、必ずご紹介できるわけではございませんので、ご了承いただけますと幸いです。

④詳細開示
買主候補様にノンネームシートでご興味をお持ちいただき、よりご検討を具体的に進めていただく場合、弊社と秘密保持契約を締結の上、詳細の開示をさせていただきます。

その後、トップ面談や意向表明書提出などM&Aの具体的な流れへと進んでまいります。

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M&A実務におけるM&Aアドバイザー・仲介業者の業務内容(2)

こんにちはクラリスキャピタルです。

ブーケと花びらお客様からよくいただくご質問を取り上げて、回答させていただくシリーズ2回目です。

Q.
M&Aアドバイザーは紹介した案件のデューディリジェンス(DD、買収監査)をしますか。
M&Aアドバイザーが買収監査もやる場合、その代金はM&Aの成功報酬に含まれるのでしょうか。

A.
M&A仲介アドバイアリー会社の中には買収監査も一事業としてサービス提供している会社もありますが、自らがM&Aアドバイザーをつとめる案件について、買収監査を行うことは利益相反になるため、同時にサービスを提供することはありません。

つまり、M&Aアドバイザーは通常、M&A案件を成約させると、成功報酬を得られるので、M&A案件を成約させたいという動機が働きますが、当該M&A案件で買収監査をした場合、重大な瑕疵を発見したときに、案件が成約するように(買主が買収するのを重大な瑕疵によって検討をやめないように)、これを隠したいというインセンティブが働くという利益相反が生じるため、M&Aアドバイザリー業務と買収監査の同時提供は行いません。

Base of Ionic Columns at Jefferson Memorial in Washington DCこのように、買収監査はM&Aアドバイザリー業務に含まれず、そのため、M&Aアドバイザリー報酬にこの代金は含まれていません。

よって、買主候補は自らの費用負担で買収監査を各専門家に依頼して、買収監査を行います。

ただし、M&Aアドバイザーが担当案件について買収監査を行うことについて、法律で禁じられているわけではないため、このような利益相反を買主が理解した上で、その案件を紹介したM&Aアドバイザーに買収監査を依頼することはまれにあると思います。

M&Aアドバイザーは色々な買収監査に立ち会い、費用が安く信頼できる専門家もよく知っていることが多いので、紹介してもらうのもよいでしょう。

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(買収監査に関する過去のブログ記事は下記をご覧ください)
買収監査(DD)について
買収監査(DD)における留意点(上)
買収監査(DD)における留意点(下)

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M&A実務におけるM&Aアドバイザー・仲介業者の業務内容(1)

こんにちはクラリスキャピタルです。

Desert caravanお客様からよくいただくご質問を取り上げて、回答させていただきます。

Q.
M&Aアドバイザーは紹介したM&A案件に簿外債務等の瑕疵がないか確かめたり、瑕疵がないことを保証してくれるのでしょうか。

A.
M&Aアドバイザーは紹介したM&A(売却)案件に瑕疵がないか確かめたり、保証はしません。

もちろん、M&Aアドバイザーとしての善管注意義務(プロフェッショナルとして通常期待される程度の注意義務)を果たすために、簿外債務がないか等の必要なヒアリングを売主に対して行いますが、それの真偽について証拠を集めるなどして、これを確認する監査のようなことは行いません。
また、M&Aアドバイザーは売主から受け取った情報について、善管注意義務の発揮はするものの、公認会計士が行う財務諸表監査のような職業的懐疑心の発揮まではしません。

0b20572db3f02af5975b5f1894ebfd15_sそのため、M&Aアドバイザーは担当する案件の紹介資料としてM&A案件概要書等を作成しますが、その作成時点において公開されている情報、または業務上、取集した情報、知りえた情報等に基づき作成しますので、当該概要書記載内容について、M&Aアドバイザーはが正確性や信頼性について保証することはありません。

M&Aアドバザーは監査を行う専門家ではなく、M&A案件のご紹介やM&Aの各プロセスにおけるアドバイスを提供します。

よく、クラリスキャピタルではM&Aを結婚に例えますが、例えば、お見合いにおいて、仲人さん(=M&Aアドバイザー)が、それぞれのお相手からいただいた釣書の内容(=財務資料等)について、実際にそれが正しいか、役所に行くなどして、調べることはないのと同じです。

同様に不動産仲介会社は紹介した不動産に瑕疵がないかを調査したり、物件に瑕疵がないことを保証することはありません。不動産売買契約においては売主が通常、瑕疵担保責任を負うことからも明らかです。不動産仲介会社は不動産鑑定士や不動産調査会社などの職業的専門家ではないのです。

c4d923625003789a54700c2651f2126c_sこのように、M&Aアドバイザーは売り案件を受託するときに、その案件について監査は行いませんし、受託したM&A案件についてデューディリジェンス(DD、買収監査)を行うことも基本的にありません。

次回はM&Aアドバイザーが受託しているM&A案件についてデューディリジェンス(DD、買収監査)を行うのかについて、引き続き、Q&A形式で書きたいと思います。

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