トップ面談の目的や注意するポイント

049こんにちは、クラリスキャピタルです。
 
トップ面談とは売主、買い手候補様のトップ同士の面談をいいます。
 
トップ面談をどの段階で行うかについて決まりはありません。

<トップ面談のタイミング>

必要であれば、随時行われますが、通常は、買い手候補が案件資料等を検討し、ある程度、売り手のことがわかり、意向表明書を提出前に確認の意味などで買い手候補からの要望をもって行われます。
 
<トップ面談の目的>
トップ面談の目的はお互い会社や人物について理解を深めること、ビジネス等について理解を深めたり、疑問点を解消することにあります。
 
売主にとっては、買い手候補は本件のどこに興味をもったのか、M&A後の運営をどう考えているのか、どういった経営方針をお持ちか、信頼のできるお相手か、買収資金に問題のないお相手か等を確認する場となります。
 
質疑応答などはトップ面談によらなくても、M&Aアドバイザーを介して確認することは可能であるので、トップ面談をわざわざ行う意味は双方様が顔をあわせるというFace to Faceの効力、ソフト面・定性的側面にあるといえます。
 
つまり、トップ面談はお相手にとっての印象付けの機会、一つのプレゼンの場でもあります。
 
034<自己紹介>
そのため、買い手候補は事前に当社HPなどを見ているだろうから、当社のことは説明しなくてもわかるでしょうという姿勢ではなく、最低限、自社の会社案内をお持ちして、自己紹介をきちんとおこないましょう。
 
売主も、もう当社資料は十分みているだろうから、いまさら自己紹介は必要ないでしょう、ではなく、自らの言葉で、自らの歩みや自社の事業についてきちんと紹介するのがよいでしょう。

<アピール方法>

トップ面談はプレゼンの場、自己表現の場でもあるため、時と場合、お相手に応じて、買い手候補がアピールの一環として下記のようなことをやることもあります。
 

・自社地域の銘菓などをお土産としてもっていく。
・自社商品・製品をプレゼントする。
・提案・プレゼン資料などを用意する。

<トップ面談の流れ>
トップ面談の通常の流れは

  1. 双方様の自己紹介
  2. ざっくばらんな質疑応答

で、だいたいの所要時間は1時間程度です。
 
技術系の会社様が売主の場合には、トップ面談に追加して、製品やシステムのデモをおこなっていただくこともありますし、製造業の売主なら工場見学、有店舗型ビジネスであれば、その見学を同日に行うこともあります。

054<出席者>

出席者は売主、買い手候補サイドは経営陣や経営企画部の担当者などで、議事進行はM&Aアドバイザーが行います。
 
<トップ面談の場所>
トップ面談の場所は売主の会社や事業所の雰囲気などを見てもらうために、売主の会社で行うこともありますが、事務所の構造上、声がもれるなどの支障がある場合(「従業員にいつM&Aのことを話すか」で書いたように、通常、この段階でM&Aについて従業員は知りません)には買い手候補やアドバイザーのオフィスで行うこともあります。
 
<現地見学における留意点>
または、売主の営業拠点の現地見学が行われる場合には売主から現場スタッフに「同業者の見学」や「これから依頼するかもしれない経営コンサルタントによる見学」など別の違和感のない見学理由を説明して、買い手候補にそのようにふるまってもらいます。