PMI(Post Merger Integration)

こんにちは、M&A仲介・アドバイザリー会社のクラリスキャピタルです。

PMIとはPost Merger Integrationの略で、M&A後の統合プロセスのことです。統合とは経営統合、具体的には、管理機能(人事など)、業務、コンピュータシステム、企業風土の統合など、つまりは企業・事業活動にかかるあらゆることの統合を言うかと思います。M&Aの成否はPMIにかかっているともいわれます。

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よく、M&A仲介業界の外にいる方からは「御社はM&A後も面倒をみてくれるの?」ですとか、「M&Aアドバイザーは紹介したM&A案件が成立後、M&Aが成功することに責任ももってくれるの?」など聞かれることがあります。

答えはノーです。われわれM&AアドバイザーはM&Aの取引が終わるまで、クロージング、成約に導くことが仕事です。

(M&Aアドバイザーの業務内容については下記の過去記事をご参照ください。
【Q&A】M&Aアドバイザーの業務内容(1)
【Q&A】M&Aアドバイザーの業務内容(2)

M&A仲介は会社と会社の結婚の仲人役みたいなものと、クラリスキャピタルは説明することがあります。

仲人が、結婚がうまくいくことを保証したり、二人の結婚生活にかかる新居探しや、姓の変更にかかる各種手続きや、二人の心理カウンセリングをするような結婚後の2人の夫婦生活の面倒を見たり、世話を焼くことはありません。夫婦生活は壁にぶつかりながらも、幸せな家庭という目標をもとに夫婦2人で作り上げていくものかと思います。

これはM&Aでも同じです。2人のご縁をとりもつ仲人(=M&Aアドバイザー)と、夫婦生活がうまくいくようにアドバイスする世話焼き人(=PMIコンサルタント)の役割・能力が異なるのです。
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ちなみに、PMIコンサルといっても、経営統合の範囲は幅広いため、PMIトータルでコンサルティングを提供している会社もあれば、ある一つの機能・分野(管理機能、コンピュータシステム、業務コンサル)についてPMIコンサルを提供する会社もあります。

クラリスキャピタルはM&A仲介アドバイザリー業務に特化しております。PMIコンサルティングのニーズについては、信頼できるパートナーのPMIコンサルティング企業のご紹介をさせていただく形で、M&Aにかかるサービスをノンストップで提供させていただいております。

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【Q&A】M&Aアドバイザーの業務内容(2)

こんにちはクラリスキャピタルです。

ブーケと花びらお客様からよくいただくご質問を取り上げて、回答させていただくシリーズ2回目です。

Q.
M&Aアドバイザーは紹介した案件のデューディリジェンス(DD、買収監査)をしますか。
M&Aアドバイザーが買収監査もやる場合、その代金はM&Aの成功報酬に含まれるのでしょうか。

A.
M&A仲介アドバイアリー会社の中には買収監査も一事業としてサービス提供している会社もありますが、自らがM&Aアドバイザーをつとめる案件について、買収監査を行うことは利益相反になるため、同時にサービスを提供することはありません。

つまり、M&Aアドバイザーは通常、M&A案件を成約させると、成功報酬を得られるので、M&A案件を成約させたいという動機が働きますが、当該M&A案件で買収監査をした場合、重大な瑕疵を発見したときに、案件が成約するように(買主が買収するのを重大な瑕疵によって検討をやめないように)、これを隠したいというインセンティブが働くという利益相反が生じるため、M&Aアドバイザリー業務と買収監査の同時提供は行いません。

Base of Ionic Columns at Jefferson Memorial in Washington DCこのように、買収監査はM&Aアドバイザリー業務に含まれず、そのため、M&Aアドバイザリー報酬にこの代金は含まれていません。

よって、買主候補は自らの費用負担で買収監査を各専門家に依頼して、買収監査を行います。

ただし、M&Aアドバイザーが担当案件について買収監査を行うことについて、法律で禁じられているわけではないため、このような利益相反を買主が理解した上で、その案件を紹介したM&Aアドバイザーに買収監査を依頼することはまれにあると思います。

M&Aアドバイザーは色々な買収監査に立ち会い、費用が安く信頼できる専門家もよく知っていることが多いので、紹介してもらうのもよいでしょう。

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(買収監査に関する過去のブログ記事は下記をご覧ください)
買収監査(DD)について
買収監査(DD)における留意点(上)
買収監査(DD)における留意点(下)

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【Q&A】M&Aアドバイザーの業務内容(1)

こんにちはクラリスキャピタルです。

Desert caravanお客様からよくいただくご質問を取り上げて、回答させていただきます。

Q.
M&Aアドバイザーは紹介したM&A案件に簿外債務等の瑕疵がないか確かめたり、瑕疵がないことを保証してくれるのでしょうか。

A.
M&Aアドバイザーは紹介したM&A(売却)案件に瑕疵がないか確かめたり、保証はしません。

もちろん、M&Aアドバイザーとしての善管注意義務(プロフェッショナルとして通常期待される程度の注意義務)を果たすために、簿外債務がないか等の必要なヒアリングを売主に対して行いますが、それの真偽について証拠を集めるなどして、これを確認する監査のようなことは行いません。
また、M&Aアドバイザーは売主から受け取った情報について、善管注意義務の発揮はするものの、公認会計士が行う財務諸表監査のような職業的懐疑心の発揮まではしません。

0b20572db3f02af5975b5f1894ebfd15_sそのため、M&Aアドバイザーは担当する案件の紹介資料としてM&A案件概要書等を作成しますが、その作成時点において公開されている情報、または業務上、取集した情報、知りえた情報等に基づき作成しますので、当該概要書記載内容について、M&Aアドバイザーはが正確性や信頼性について保証することはありません。

M&Aアドバザーは監査を行う専門家ではなく、M&A案件のご紹介やM&Aの各プロセスにおけるアドバイスを提供します。

よく、クラリスキャピタルではM&Aを結婚に例えますが、例えば、お見合いにおいて、仲人さん(=M&Aアドバイザー)が、それぞれのお相手からいただいた釣書の内容(=財務資料等)について、実際にそれが正しいか、役所に行くなどして、調べることはないのと同じです。

同様に不動産仲介会社は紹介した不動産に瑕疵がないかを調査したり、物件に瑕疵がないことを保証することはありません。不動産売買契約においては売主が通常、瑕疵担保責任を負うことからも明らかです。不動産仲介会社は不動産鑑定士や不動産調査会社などの職業的専門家ではないのです。

c4d923625003789a54700c2651f2126c_sこのように、M&Aアドバイザーは売り案件を受託するときに、その案件について監査は行いませんし、受託したM&A案件についてデューディリジェンス(DD、買収監査)を行うことも基本的にありません。

次回はM&Aアドバイザーが受託しているM&A案件についてデューディリジェンス(DD、買収監査)を行うのかについて、引き続き、Q&A形式で書きたいと思います。

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頼れるM&Aアドバイザーとは

059こんにちは、クラリスキャピタルです。

頼れるM&Aアドバイザーはどのようなアドバイザーでしょうか。逆の側面から考えると、M&Aアドバイザーが頼れない、信頼できないとお客様が感じる理由は何でしょうか。

M&Aアドバイザーが信頼できなくなって、弊社にどうしたらよいか、また弊社にアドバイザーを切り替えてほしいということでご相談いただくことが多くございます。

その理由としてよく頂戴するのは下記の理由です。

  1. M&Aアドバイザーに連絡がつかない
    M&Aアドバイザーから「確認して、折り返し連絡します」など、M&Aアドバイザーがボールをもっているのに、一向に連絡がこない。M&A仲介会社に問い合わせのメールをしても一向に連絡がこない。そのため、その会社に再度問い合わせてみても連絡がこないので、電話をかけていたら、担当者が忙しくて連絡を失念していた等と言われる。

  2. M&Aアドバイザーなのにアドバイスがない
    M&Aアドバイザーとして業務を委託しているのに、自分のためにアドバイスもしてくれず、交渉についてのアドバイスもなく、むしろ相手側の立場に立っているような発言をする。

  3. M&Aアドバイザーの態度が高飛車
    M&Aアドバイザーが椅子にはのけぞって座り、自分がクライアントかのような偉そうな態度で、上から目線のアドバイスをしてくる。
    (M&Aアドバイザーは、その所属する会社によっては、インセンティブにより、多額の年収を得ている人もいます。そうなると、自分が偉いと勘違いするのでしょうか…)

  4. 着手金や中間金をとったのに、動いてくれない
    まるで着手金などを獲得するためかのように、売り手のお客様には「●億円で売れますよ」などうまいことをいって(弊社からみるとそのような価格では無理なのにということが多々です)おきながら、着手金受領後は、動いている形跡がない。
    買い手のお客様には、検討する上で必要最低限の事項にも関わらず、それを知りたければ数百万円の報酬が必須といって、聞かれても答えなかったり、あいまいな回答で返したり、時間をひきのばして、他の候補者との交渉を優先させると言ってくる。
    (弊社は完全成功報酬制ですが、着手金、中間金をとるM&A仲介会社もあります。センミツと言われるM&Aの成約確率ですから、着手金等をとるならば、M&A仲介会社としてはよりお客様に対して誠実さを心掛ける必要があると思っています。にもかかわらず、一番お客様の不満として聞くのはこの理由です。)

0361-3はM&Aアドバイザーとしてより、ビジネスマンとしてなっていないというところですので、同じM&A仲介業界に属する弊社としては、そのような話を聞くと、情けない、恥ずかしい気持ちです。

頼れるM&Aアドバイザーの見極め方ですが、これはHPだけみてわかりませんし、一度面談したばかりでは見極めることは困難でしょう。M&A仲介会社について飲食店のように口コミサイトやスコア付けがあるわけもなく…。そのため、しばらく付き合ってみるしかないとも言えます。
また、M&Aアドバイザーの個々人の資質によるところも大きいため、会社単位で評価できない側面もあります。
いま付き合っているM&AアドバイザーやM&A仲介会社に対して不満があったり、ちょっとおかしいなと感じたら、セカンドオピニオンとして他のM&A仲介会社に相談してみても良いかもしれません。

042偉そうに書いてしまいましたが、クラリスキャピタルはお客様に選ばれるM&A仲介・アドバイザリー会社であるように、誠実に、真心込めたサービスを提供していけるように、お客様の声に真摯に声を傾けて、日々精進して参りたいと本記事を書きながら思いを新たにした次第でした。

基本合意書(MOU)とは

bad9c5f8f6b14c2a5f64a5209abb8975_sこんにちは、クラリスキャピタルです。

前回は意向表明書について、その留意事項について書きました。

今回はその次の段階である基本合意書についてです。

基本合意書は「契約書」とその名についていないように、「合意書」です。つまり、お互いがそれまでの合意した条件などを書面にして、確認するものです。そのため、その後の条件などを確約するものではありません。
MOU(読み方「エムオーユー」。Memorandum of Understandingの略)と言うことがあります。LOI(意向表明書)と同様に意外と現場でよくつかわれます。

一般的には売り手が意向表明書からお相手を1社お選びになった後に、そのお相手と基本合意書を交わします。ですので、意向表明書後、買収監査(DD)前のタイミングに基本合意書を交わすことになります。

037基本合意書を交わすのがルールというわけでもござませんので、実務上、こちらを交わすのは当事者様のお考えやスケジュールなどによってケースバイケースです。
また、買収監査(DD)に複数社の買い手候補が進み、買収監査の結果をもって、第二次入札(最終意向表明の提出)があるような場合も、基本合意書は基本的に交わしません。

基本合意書を交わす意味

・それまでおおよそ合意した条件を盛り込み、双方が確認できる。
・買収監査(DD)後の交渉の基礎になる。
・通常、独占交渉権が買い手に付与される。

売り手にとってのメリット
それまでの合意事項を文書化して、確認できる。買い手の本気度を感じられる。

買い手にとってのメリット
独占交渉権を得られる。(買収監査で専門家費用などもかかるため、途中で他社と交渉されてブレイクするとそのコストが無駄になる)

意向表明書(LOI)とは

こんにちは、クラリスキャピタルです。
意向表明書とはどのようなものでしょうか。箇条書きいたします。

      意向表明書とは

・買い手から売り手に出す書面。

・その名の通り、買い手が売り手に対し意向(主に条件等について。ハイライトは譲受価格)を表明する。

・提出タイミング(通常)
① 基本合意書を交わす前の段階(売り手がどこと交渉するかを判断するため)
② 買収監査後(買収監査の結果を受けての最終意向表明書として。この提出はケースバイケースで出さないことが多い)

・あくまで意向であるため、買い手は表明した意向の内容を守らないといけないというものではない。その後も条件などが交渉され、変更される。よって、法定期拘束力がない旨が通常、記載される。

・LOI(読み方「エルオーアイ」。Letter of Intentの略)と言うことがある。(意外と現場でよくつかわれます)

・会社としての正式な意向表明であるということで、通常、買い手法人の代表印を捺印する。

意向表明書は必ず提出しないといけないという決まりはありません。

また、M&Aアドバイザーを間にいれずに相対で進めていらっしゃる場合などは、口頭などでざっくり条件を伝えて、意向表明書なしで進める場合もあります。

しかし、あやふやにしておくよりは、その時点での意向を双方がきちんと確かめるようなプロセスを経たほうがよいでしょう。

次回は意向表明書提出にあったっての注意事項について書きたいと思います。

M&A意向表明書(事業譲渡バージョン)のサンプル書式を下記からダウンロードいただけます。

M&A意向表明書(株式譲渡バージョン)サンプル書式(有料:108円)

M&A意向表明書(事業譲渡バージョン)サンプル書式(有料:108円)

会社を売却する理由

bcd4ecafc80075ea51b00a420549d2d2_sこんにちは、クラリスキャピタルです。

会社を売却される方の理由は下記のように様々です。

<会社・事業売却 理由 例>

・後継者難による事業承継
・経営難、将来への不安
・体調不良・ご病気
・経営に疲れた、飽きた
・グループ会社等によるノンコア事業の切り離し(事業再編)
・他の事業を始めたい
・大企業などの傘下に入ることで、事業の成長を目指したい
・アーリーリタイア
・個人的環境の変化のため(結婚や、転居など)

023会社や事業売却の理由は一般的に後継者難で事業承継のためか、経営が厳しくなったため、とよく思われがちです。
しかし、実感としてはそのどちらの理由でもない、お若い30代、40代の経営者の方による売却が全体の半分を占めているように思います。
また、女性経営者の方からの売却のご相談も多く、経営者に占める女性経営者の割合よりも高い比率でご相談いただいているのではないかというのが個人的な実感です。

M&Aアドバイザーは必要か

70ce4e20f1f090d38b05804ad5194159_sこんにちは、クラリスキャピタルです。

M&Aを実行するにあたって、M&Aアドバイザーの起用は必要でしょうか。

確かに、M&Aアドバイザーを入れずに取引すれば、M&Aアドバイザー手数料がかかりませんので、取引にかかるコストを抑えることができます。

しかし、M&Aアドバイザーを入れずに、直接M&A取引を行おうとした結果、破談することが多いのが現実です。

なぜなら、M&Aにおいては、売り手様、買い手様の利害は真っ向から対立する(売り手様は高く売りたいし、買い手様は安く買いたい)ため、交渉が佳境に入ると、感情の面もでてきて、双方の合意のすり合わせ、条件の着地点を見出すのが難しいからです。

M&Aアドバイザーの必要性の最も重要な点は、M&A案件を紹介してもらうためであったり、取引に関する専門的アドバイスを求める部分もありますが、それ以上に、売り手様・買い手様の間の「クッション役」としての役割だと思っています。

M&Aアドバイザーは時には直接的に響くような相手方の主張についてどのような背景や趣旨での発言かを翻訳してお伝えしたり、お客様がお相手に直接言えないようなことをその趣旨とともに適切にお相手にお伝えし、またお客様が不安になったときには、対処法などについて適切なアドバイスをします。このことによって、M&Aの成就する確率が高くなると考えます。

従業員にいつM&Aのことを話すか

Close up of bridal wreath flowersこんにちは、クラリスキャピタルです。

従業員にいつM&Aのことを話すか。

売却側のオーナー社長にとっては悩むポイントです。

全従業員に話さなくても、経営陣や、長年、右腕として頑張ってくれたキーパーソンには後になって、「なんで話してくれなかったのか、水臭い」と言われることもあろうかということで、早めに話したしたほうがいいのではないかと、多くご相談いただきます。

話すタイミングとして一番、ベストなのは、最後(クロージング)まで誰にも話さないことです。

なぜなら、下記のようなことが生じるリスクがあるためです。

  1. M&Aの情報が、外部に流出しやすくなる。
  2. 環境の変化を恐れた幹部・従業員からM&Aを反対され、オーナー社長自身の気持ちも揺らぎ、当初の目的を達成できなくなる。
  3. 従業員が辞めると言い出したり、交渉をはじめる。

つまりは、M&Aの交渉のブレイク要因となります。

話す場合でも、クロージングの前日に経営陣などの一部の限られた方のみに話すのがよいでしょう。

M&Aの交渉が終盤に差し掛かって、多いブレイク要因の一つがこちらになりますので、従業員にいつ話すか、は非常に重要なテーマです。

ただ、売却にあたっては、様々な書類等を準備する必要もあるため、力を借りないといけないですとか、どうしても事前に話さなければならないという場合には、お話しされるタイミングをアドバイザーとも相談のうえ進めるのがよいでしょう。

M&Aにおける株式や事業の評価(いくらで売れる?)

若葉と木漏れ日こんにちは、クラリスキャピタルです。

今回はM&Aにおける株式や事業の評価について、つまり、だいたいいくらくらいで売れるかについて、現場感覚に即してお話ししたいと思います。

企業価値の評価にはDCF法ですとか、類似会社比較法などございます。
ですが、中堅中小規模のM&Aでは、こちらで評価することはあまり多くないというのが、実感です。
DCF法は将来の予測収益をもとにして算定しているもので、仮定によって
数値のぶれが大きいですし、市場価格を参考にする類似会社比較法は
中堅中小規模M&A案件においてはデータ収集に困難なことが多いためです。

現場でよくなされる評価方法は下記の通りです。

<株式譲渡>

株式譲渡価格(全株式売却想定)=時価純資産実質営業利益2~3年分

<事業譲渡>

事業譲渡価格=譲渡対象有形固定資産の時価当該事業の実質営業利益2~3年分

特段の理論的根拠があるわけではありませんが、清算価値(事業をやめて、資産を現金化し、負債などを返して、賞味の手元にのこるもの)にのれん(営業権)を加えたのものが譲渡価格というロジックです。
売却側としては、清算価値で売る意味がありませんので、それに+αを求めますし、買収側としては投資回収を考えるため、実質営業利益の何年分という考え方に基づいています。

「時価純資産」とは帳簿上の純資産をさすのではなく、資産と負債を時価に修正し、その差額を指します。

「実質営業利益も帳簿上の営業利益を指すのではなく、節税分等を足し戻した、実力の営業利益を指します。

ちなみに、何年分みるかというのは、業界や経済状況にも左右されます。
リーマンショック前は3~5年と言われていた時期もございましたが、
リーマンショック後は2~3年で落ち着いているなというのがアドバイザーとしての実感です。

DCF法や類似会社比較法で評価しても、上記での算定額と近い数字に落ち着くことが多いので、面白いものです。

ちなみに、業界によっては、上記評価とは全く異なった評価するところもございます。
例えば、プロパンガス事業なら、契約戸×●円ですとか、自動販売機運営事業ですと、自動販売機の数×●円で計算されることがあります。

ただし、社会・経済的状況や、会社様・事業の個別的事情・背景などによってもかわりますので、あくまで目安として、ご参考程度にしていただけますと幸いです。